Point
JR西国分寺駅に近接する旧国鉄中央鉄道学園跡地に立地し、平成13年にURによる管理が開始された団地に対しての改修計画です。周辺は東京都や住宅供給公社が管理する住宅や公園、学校、店舗、銀行等が集まる生活の利便性が高いエリアとして形成されており、隣接する都営住宅等との調和したまちなみ形成や住棟のボリュームに対して存在感が薄いエントランスを刷新することを目標にした改修計画です。住棟は周辺のまちなみに合わせ、色彩と塗り分けで現在的な雰囲気に更新しています。また、屋外からのアプローチを含め、存在感を高める操作を施しました。屋外には、キービジュアルとしてデザインした六角形で漢数字のロゴサインを設けています。内部は、動線を意識した「流れ」を表明する細長のタイルを敷き詰めた床と木調のルーバーで連続性を高めた天井を中心にファッショナブルに設えています。床タイルは、白と黒のタイルをモザイク状にレイアウトし、コントラストを活かした動きが感じられる仕上にしています。床と天井を際立たせるため、それ以外の壁や床は白で統一し、メリハリある住棟の玄関口を演出しています。このように団地の印象を刷新するような方法は、今後増える既存ストックの改修に求められるひとつのケーススタディーとなった計画です。